私服の制服化のメリットとデメリット
断捨離をするときに、最初に捨てる候補になるものといえば、服ですね。
そして、物を出来るだけ持たないように、と考えるときにも、服の減量を考えると思います。
その方法としてよく挙げられるのが、「私服の制服化」です。
私服の制服化
不要な服を捨てるだけでなく、時々は着るけれども頻度の少ない服をも処分し、厳選したわずかな服のローテーションだけで生活するのが、私服の制服化です。会社等の服装規定を私生活でも適用する、という意味で使っている人もいます。つまり休日もワイシャツとスーツで過ごす人もいるそうです。
なぜ私服の制服化などするのでしょうか。
私服の制服化のメリット
- 服の数が減り、収納が少なくてすむ。
- 服を選ぶ時間を節約できる。
- 意思決定は有限の資。それを減らさなくてすむ。
服を選んだり管理するのは、意外とストレスがあるようで、それがなくなるのですね。
私服の制服化をしていた有名人
私服の制服化をしている人で有名なのはオバマ大統領やアップル社のスティーブ・ジョブズが挙げられます。常に意思決定を求められる立場なので、服の選別なんていう雑務に時間を取られたくない、と自然とそうなったようです。
もっとも、男性の服装というのは、女性と比べ、ワイシャツとスーツを着ていけばそれでどこでもいけるのだから、制服化しやすい傾向があります。
私服の制服化のデメリット
私服の制服化のデメリットとしては、まずは、服が傷みやすい、ということが挙げられますが、それよりも大きな問題として、世間体が悪くなる可能性があるということを指摘したいと思います。服装と世間体は相当リンクしている
残念ながら世の中は、人を見た目で判断します。やっぱり見た目が9割 (新潮新書)
服装と身分(差別)の歴史はとても長く、ほんの数十年前まで、綿々と生き残っていました。
低い身分の者が着てはいけない素材・色が指定され、髪型でもひと目でどんな身分かわかるように決められていました。
漁師の世界では戦前の頃までかなり厳しい掟があったそうです。
(参照:昔の漁師が全裸で町を歩いていた理由
http://d.hatena.ne.jp/Pulin/20110310/1299727346
)
今も服装がその人のステータスシンボルにもなっていて、ブランド品を身にまとって低い自尊心をモノでカバーする人も世の中にはたくさんいます。
オバマとジョブズに躊躇がなかったわけ
翻ってみると、オバマもジョブズも、すでに服装に頼ることなく、その顔によって自身のステータスを証明できるレベルだったので、私服の制服化になんの躊躇もなく踏み切れたのだともいえます。YES, WE CANというわけにはいかないのです。
ですから、ジョブズやオバマもしているから、という理由で一般人が私服の制服化に飛びつくのは尚早でしょう。
私の祖母と姉の話
私の父も母も姉も私も服装に頓着しない(正確に言うと、父母は服装にはうるさいけれども全くセンスが無い)のですが、祖母がとても服装に気を使っている人でした。たくさんの服を持ち、たくさんの宝石を買い、山程の帽子を所有していました。
姉が結婚したあとしばらくして祖母のところに挨拶に行った時、姉は結婚前同様ラフな格好でいました。
それを祖母がそれを見て、
「いつも同じ格好だと、あなたの旦那が甲斐性なしのように見られるからおよしなさい」とたしなめたそうです。
それから、姉は祖母と会う時だけは、きちんとした服装をするようにしていました。
おそらく姉は全然納得はしていなかったのでしょうが、祖母の意見は尊重していたのでしょう。
私服の制服化と世間体
他人がどう言おうと気にするな。いうだけならば簡単ですが、世間体を無視して生きるのは中々難しいと思います。
ストレスを減らすための私服の制服化が、却ってストレスを引き起こすなら本末転倒です。
またそのストレスを受けるのが、自分だけならともかく、他の家族であるなら、その家族と話し合ってから、私服の制服化を行ったほうがいいでしょう。
配偶者に対しては「私はあなたのアクセサリーじゃない!」という反論も可能ですが、自分の子供が嫌がっていたときはどうでしょう。
「私服の制服化っ」などと、はしゃぐ前に
他の人の意見に左右される必要はありませんが、他の人の意見や感情を踏みにじるのも考えもの。上手に受け流したり説得したりするのも世渡りですね。ですから「私服の制服化ッ」などとはしゃぐ前に、周囲の人と一度話し合いをしたほうがいいかもしれませんよ。
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