ジュエリーや貴金属買取りに同席。買い取り現場を見ての感想。
親戚がいわゆる買取業者の店に、貴金属やジュエリーを売りに行くというので同席した。
親戚さんは気が弱いので私が同席したわけだ。
買い取ってもらう貴金属は、相続により得たもので、親戚のお母様が購入したものだ。
思い入れもなく、またジュエリーのデザインは古くて使わないので売るのだそうだ。
その数およそ５０点。たくさんあるので、私にも多少報酬が転がり込みそうと踏んでいたのは秘密。
買い取りの現場をそばで見ていて、感じたことを書いてみました。
前提知識
一定以上の大きさのダイヤやエメラルド以外はほとんど価値はない
だいたい0.3カラット以下のダイヤはほとんど値がつかない。真珠はゴミ。全くと言っていいほど値段がつきません。
使用するシーンが限られていて人気がないのと、保存がきちんとできていない場合が多いからです。田崎やミキモトのものには値段がつくということですが、はっきり言ってさほどの値段はつきません。
あと当たり前ですが練り物の宝石も値段はつきません。
もらうなら0.3カラット以上のダイヤ！！あるいはエメラルド！
ジュエリーの買取価格は、買値の10分の１以下
宝石に値段がつかない以上、ジュエリーの買取価格は、ほぼその地金の値段です。一般的に買取価格は買値の１０分の１以下となります。
宝石店で３０万円で買っても、買取価格は３万円以下。
宝石店を襲って数千万相当の貴金属を強奪したとしても、実際手にできるのはわずか数百万円。
おまけに盗品の換金は難しいでしょうからもっと安くなるでしょう。
割の悪い犯罪ですね。
買い取りの様子を見ていて思ったこと
売る気まんまんオーラは出さない方がいい
親戚は別にお金に困っているわけではなく、早く換金して相続関連の処理を済ませたかったようです。だから、はじめからその店で売る気でした。ジュエリーの買い取りが安いことも承知してらしたので、親戚さんは、思っていたよりも良い査定が出たと思ったのか、個々の査定額が出るたびに「わー」とかリアクションをとっていました。ポーカーフェイスとかそういう気は全くなく。
ですので、少しでも値段を釣り上げたいという私の予定は完全に破綻しました。
大量に売るのは損
一度に大量に持ち込むと、当然査定に時間を取られます。50点以上持ち込んだ場合、2時間くらい査定に時間がかかりました。
他の店に回るという選択肢がないこと（あるいはそういう選択肢をとりにくいこと）が露呈していますので、価格交渉力はさらに減少します。
（まあ、いちいちリアクションする親戚を見て、「こりゃダメだ。どのみち私のお金じゃないし」と戦意を喪失しているわけですが）
ある程度の塊に分割して売るほうが、トータルでは高く売れると思われます。
現実的に交渉が可能なのは、最終的な査定の際（合計額が提示されるタイミング）くらいなものなので、分割すれば最終査定の回数が増えるからです。
金やプラチナの相場を知っていても厳しい
前述のとおり、指輪の値段は地金の値段なのですが、地金の相場を知っていても、肝心の指輪の重さがわからないと買い取り価格が公正かどうか、判断できません。そして、指輪には価値の無い石が付いていると重さはわかりにくいです。
もちろんわかりにくいとしても、指輪の重さを計ってから買い取りに出したほうがいいと思います。
親戚はそういうことをしていないので、結局買取価格が公正だったのかは、不明です。
ネックレスの場合は、指輪よりも地金の量が多く、かつ重さも図りやすいので買取価格の予想が立てやすいですから、予め重さを測っておいた方がいいです
いろんな場所に査定に出す方がいい
結局のところ、一箇所で査定してもらってもそれが公正かはわからないと思います。いくつかの買取店に出向いて、高く査定してくれた店で売るのが一番です。
当たり前の結論ですが。
もちろん、大量に売る場合には二店舗三店舗と持ち込めば、それだけ手間と時間も二倍三倍とかかります。
貴金属を持ってウロウロするわけですから、犯罪に巻き込まれる率もその分増えそうでもあります。
ただ手間と時間をかけただけ、納得はできるはずです。
売る物品が少量なら複数の業者へ査定に出すようにしましょう。
親戚が満足していたので構わないのですが、それでも私には、一箇所で決めてしまうやり方ではどこかしら納得出来ない感じが残りました。
妄想ですが、もしかしたら２０万とか３０万とか上乗せできたのではないか、と思ったりもします。
まとめ
- 買値が高いからといって買取価格も高いというわけじゃない。むしろかなり安く売ることになる。夢は捨てよう。真珠はゴミ。
- ネックレスは重さを計って、買い取り予想を立てておこう。
- 複数の場所に査定に出すのがよい。
- 大量に一箇所に売るのはあまりよろしくない。
なお、楽天的というか呑気な親戚をよそに、結構私は心を砕いたりしたのですが、一緒についていってもなんのお駄賃もなかったよ……。最終の査定額をわずかばかり釣り上げたんだけどさ。
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